学ぶモチベーションと仕事のモチベーション [モチベーション]

長く資格の本と就職転職の本を作ってきて、
「仕事」のモチベーションと、
「学習」のモチベーションがとても共通項が多いと思ってきた。

ひとつは、内発性がある場合にとても効果的であること。
誰かに指示されたときのやる気と、
何らかのきっかけで自分から焚きつけられたときのやる気は全く違う。

いろんな切り口で紹介しようとするのだが、
結局「ネタ」になるのは、内発的なものばかりになってしまうのだ。

そのなかで切り口のバリエーションを作ろうとすると、
1 カネをはじめとする即物的なメリット
2 ヒトから認められること
3 自分の好きや興味を満足させれること
に集約していく。
これが2つ目の共通点。

この2つは今現在の、静止画でみたときの共通点だが、
時間軸を導入したときにもう一つの共通点がある。

それは、
「選択」した時点で感じていたモチベーションと、
実際に享受するメリットが決定的に、原理的にズレてしまうこと。

就活の際に選ぶポイントは、自分でも志望理由として言語化したが、
そうやって考えたことと、
入社して数年たって活躍し始めて感じるモチベーションの源は、決定的に違っている。

学校を選んだりして資格取得を目指す際のポイントと、
取得して活用している人から語られる
今感じるメリットも、決定的に違う。

学習の場合は特に、
選択時と活躍時では、評価する自分が成長して変化していて、
その成長自体を目的に学習を始めるのだから、
原理的に当然な話。

また、これまでの自分のライフヒストリーが
「成長の物語」として言語化されていくから、通常の場合
選択の過程は今から意味づけられた読みかえが行われている。
(取材の過程で思い出していってもらうと、
「そういえばそうでした」と言う言葉が出てくる)

こうしたことを感覚的に感じていたのだが、
市川伸一「学ぶ意欲の心理学」(PHP新書)
金井壽宏「働くみんなのモチベーション論」(NTT出版)
中原淳編「企業内人材育成入門」(ダイヤモンド社)
片桐雅隆「過去と記憶の社会学」(世界思想社)
といった、心理学・経営学・教育学・社会学の本で
それぞれにバックボーンがあることを知らされ、
自分自身の学習意欲が湧いてきた、というのが私の今。

相違点。
仕事を「労働」とした時の「金銭」や、労働への耽溺・・過労死・・など、
不幸へのリスクは、仕事側に決定的にある。
モチベーション自体にリスクの種が内包されている、というべきか。
必ずしもすべてがプラス側にいくものではないリスクの大きさは
学びとは違っている。
これは忘れずにいないと。

▼資格取得者向けのブログ
http://ameblo.jp/inuiki/entry-10674889468.html

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